ゼラチンで固めるプリンのレシピ開発・2

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「とろとろ・まったり~なプリンが作りたいの♪」
と言う生徒さんからのリクエストにお応えするべく、プリンの試作中です。

前回の記事( → ゼラチンで固めるプリンのレシピ開発・1)では 「まったり~」 な感じはOKでしたが、「とろとろ」 がダメでした^^;

「とろとろ」は食感で表現したいのですが、前回は少しかためになってしまいました。

プリンの新しいレシピ開発・その2

今回は極限までゼラチンを少なめにして、煮詰める作業も少なめに!と気合いを入れて作りました^^v

結果は。。。

「とろとろ」 過ぎちゃいました^^;
冷蔵庫から出したてはいいのですが、すぐにゆるくなってしまいました。

オーブンを使うよりゼラチンで固める方が「とろとろ」を表現できるし、なにより、オーブンの温度や加熱時間の調整が思うようにいかなくて「す」が入ってしまう蒸し焼きよりも簡単!と思っていたのですが、そうもいきません。

更に、バニラビーンズをたーっぷり使ったのに何だか少ないなぁ。。。と思って見たら、器の底にバニラビーンズが沈んでいました^^;

極小のバニラ粒なのに、それが自身の重みで沈んでしまう位の濃度の薄さ・ゆるゆるな固まり具合でした。

器を傾けるだけでも、プリン自体かなり滑って波打ってるし。。。

まだまだ、配合も作り方も改善しなければです。

カラメルソースとの相性は?

今回は、カラメルソースとの相性はどうだろう?と思い、試してみました。

普段私は、しっかり目に焦がしたカラメルが好みです。
しかし、柔らかいプリンに合うように今回はカラメルソースもゆるめにしてみました^^v


この とろりん~な感じがたまりません☆


カラメルソースをかけると、プリンの印象もまた違って来ますね♪


スプーンですくうと、こんな感じ。

結果。。。
今回の 「ゆるとろプリン」 は、カラメルなしで食べた方が美味しかったです。
プリンを作る時に煮詰める作業を少なくした分、味も優しくなったので、カラメルの味や香りが強すぎると合わないみたい。。。

前回は固すぎ
今回はゆるすぎ
そしてカラメルとの兼ね合い。。。
プリンも奥が深いですね☆

でもその分、やる気も湧いて来ます^^v

試作はさらに続き。。。

試作初回から、味はバッチリだったのですが固さが問題でした。

固すぎたり
ゆるすぎたり

材料の配合と作り方
どちらも課題でした。

普段は板ゼラチンを使っているのですが、レッスン用に粉のゼラチンを使ったレシピに変えて作っています。

でも、ゼラチンの量だけで解決する問題ではなかったので、材料の配合・加熱の仕方など、色々変えてチャレンジしました。

実は、同時進行でフィナンシェも試作中だったのですが、(卵白を消費する)フィナンシェを作り過ぎて、卵黄が余ったのでプリンの試作再開です^^


前回は底に沈んでしまったバニラビーンズ。
今回もたっぷり使ったのに、底に沈まず、ちゃんとあります^^

器を揺すると、表面がふるふるとやさしく動いて、ちょっとトキメキます♪


柔らかな固まり具合ですが、「クリームプリン」の様なゆるさではなく、スプーンですくって食べるのにちょうど良い柔らかさでした。

ちょうど、息子のお友達が遊びに来ていたので、味見をして貰いました。
5人いたのですが、「うまっ」と言いながら瞬間技のように食べてくれました。
嬉しいですね♪

リクエスト通りのプリンが完成

「とろとろ」なだけでなく、「まったり~」もご要望の今回のプリン。

「とろとろ」は、固さで表現しました。
「まったり~」は、味で表現しました。

もちろん、材料にも気を遣って作りました。
バニラビーンズ・グランマルニエもポイントです。

やはり今回も感じたのですが、こういったとろとろ系プリンには、カラメルソースは無い方が美味しい。。。
もちろん、ちょっとだけ、最後にかけても味にメリハリがついて美味しいですが☆

1ヵ月とても苦労した(言い過ぎ)。。。とろとろ・まったり~なプリン開発。
ようやく完成して一安心です♪

そして、何年経っても美味しい!と思える納得のいくレシピとなりました。

お菓子のレシピ開発をする時、「神が降りてくる」時があります。

そういった時は、理想の味・形・食感など一度でバシッと決まるのですが、そういったことは滅多にありません。
たいていは何度も考え、作り、調整し、ようやく完成します。

食感が良くても、味が良くない
味を変えると、食感にも影響が出る
焼き時間も変わってきて、また作り直し。。。
この繰り返しだったりします。

足し算ではなく掛け算の様なもので、数字が少し違っただけでも結果は大きく変わってきたり。
面白いけれど、なかなか決まらない時はかなり辛いですね。

でも、美味しく納得のいくお菓子が出来上がった時の喜びがあるからこそ、頑張れます。

「お菓子は人を幸せな気分にさせるもの。。。」

それは、出来上がった時の喜びが味わえる自分にもあてはまるなぁと喜んでいます。

時代と共に、元あるものから進化させていくのも面白いと思いますので、これからも新しいお菓子を開発していきたいです。



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